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バルカン半島の旅(3)  要塞教会って? [旅]


    昨年、キューバを訪れたとき、海に面して巨大な要塞が目につきました。

    海上からの侵略を阻止するために。


     今回は、要塞教会という新しい言葉にぶつかりました。

    国境を越えれば、いつ、何処から敵が襲ってくるか分からない立地条件です。


      ルーマニア人、もとはと言えば、原住民ダキア人がローマ帝国に制圧されて、

      混血が進み、その後もギリシャやトルコ等からも多民族が移入して、15世紀に

      ワラキア公国の王が全国を統一し、1時的に独立したわけです。


      その後も、エジプトあたりからも人が流れてきて

      「エジプシー」(ジプシー野郎)とさげすまれた、そこからジプシーなる言葉が生まれ

       た・・・のちにロマ人と呼ばれるようになりました。


      この人たちは今でも、家を持つことを嫌い、持ったとしても掘立小屋のように

    お粗末なテントにちかい、 その後もゲルマンが入るトルコからも来る・・・・

    生活の格差は 車窓から見ただけでも、歴然としていることに気がつきました。


     油断も隙もない、緊張した生活が続いたのでしょう。

                                       (歴史の話、面白くありませんね)


      一旦、コトあるときに逃げ込んだのが教会です。どれも堅牢な壁に囲まれた

      いわば緊急避難所的存在。

      ルーマニアには、7ツの世界遺産に指定された要塞教会があります。


       ところで、教会といっても、宗教は西欧のローマン・カソリックやプロテスタント

      諸教会ではありません。  正教です。  ギリシャ聖公会を祖に。

     ここは ルーマニア正教。ブルガリアはブルガリア正教会、それぞれに東欧の

     各国に分かれます。


       正教会は、東方正教会とも呼ばれ、日本にもロシアから19世紀後半、

      聖ニコラスが布教のために来日。 東京の御茶ノ水にはニコライ堂があります。


       キリストはハリストスと呼ばれ、偶像崇拝ナシ。



     1-2.jpg

    装飾も簡素で、以来、見学した教会も壁画とイコンが壁を埋めていました。


      宗教のお話も、どうも難しくて細かいことは分かりません。


      聖歌は伴奏なしのアカペラ。(元の言葉はイタリア語の、ア・カペラ。カペラは

      礼拝堂の意)

       これ位にしておきましょう、詳しく知りたい方は、検索してみてください。


      避難が主ですから、大抵、小高い丘の上にありますが、脚の不自由な旅人は、

      下でご同僚を待っておりました。

      その間にも、教会の多いこと! キョロキョロ。


     1-3.jpg

       尖塔の形がローマンカソリックと違いますね。


    1-4.jpg

          これは、要塞教会でしょう。後期ゴシック様式です。

     
   1-6.jpg

         十字を切るとき、カソリックは右から左、正教は左から右に切ります。


 1-7.jpg



           1-9.jpg
    ( webからお借りしました)   十字架の違いがお分かりになるでしょうか?


    1-8.jpg


      今日も重い話になりました。しかし、概して宗教には疎い日本人、とても

      勉強になりました。


     みんなが丘を登っている間、小さな屋台の土産物を冷やかしていたら、

     相手はゲルマン民族の血を引くのか、こちらも下手なドイツ語を駆使して、

    菩提樹の花から 採った蜂蜜を買ったり、ベンチに座って辺りの景色を眺めたり、

      相変わらず、マイペースな旅の1日でした。


    なお、前回、パプリカの肉詰めは、ドラキュラの心臓の誤りでした。
   訂正させて頂きます。


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Baldhead1010

キリスト教と仏教、我が家も浄土真宗の檀家の一員ですが、冠婚葬祭の時だけで、いつもは神様お助けをです。
この神様というのは、仏陀でもなく、天照大神でもなく、ましてやキリスト様でもありません。
something greatとでも申しましょうか。
by Baldhead1010 (2016-11-05 16:28) 

kuwachan

要塞教会って初めて聞きましたが、チェコやハンガリー、クロアチアで見た
教会にもこんな雰囲気のところがあったように思います^^
周囲の紅葉かなり進んでいたのですね~^^
by kuwachan (2016-11-05 20:45) 

shiho

教会がいっぱいですね~。
私も宗教の事は、難しくて、全然分かりません。
先日、日光でお坊さんが、いろいろと話を聞かせて
くれて、説明をしてくれました。
分かりやすいんで、うんうんと聞いていますが、
やっぱり宗教って難しい~。
by shiho (2016-11-05 21:56) 

なかちゃん

ヨーロッパを旅すると教会の多さにびっくりします。が、考えてみれば我が家の近所も
お寺でいっぱいだ ^^;
キリスト教、イスラム教、そして仏教といろいろとあるのでしょうが、自分に合うものを
探す旅がいつかは必要になるのかな?
でもボクは今の浄土真宗で構わないような気が… (^^;

by なかちゃん (2016-11-05 22:48) 

takenoko

鎌倉の寺ばかり行っているので、日本人にはお寺がピッタリだと勝手に思っています。
by takenoko (2016-11-06 04:30) 

yakko

お早うございます。
キリスト教は特に難しいですね。仏教も難しいですが・・・
macは真言宗で 高知五台山竹林寺の霊廟に眠っています。
by yakko (2016-11-06 10:33) 

yakko

お早うございます。 コメントが送信されていませんでした(_ _)
宗教のことは キリスト教も仏教もよく分かりません。
macは 高知五台山竹林寺の霊廟に眠っています。
by yakko (2016-11-06 10:40) 

yakko

すみません。2通も入ってしまいました。お手数ですがひとつ消去してください!
by yakko (2016-11-06 10:44) 

nomu

すごいなぁ・・
okkoさんの行動力にカンパイ!!
こんな国、こんな街をカメラ持って散策したいなぁ・・
by nomu (2016-11-06 11:19) 

okko

*Baldheadさん
毎日の生活が、あまり脅かされることなく、過ごせるので信仰心が薄れているのかも知れません。 日本人がそれだけ、幸せであるとも言えるでしょうか。


*kuwachanさん
ハンガリーもチェコも、どちらかというと西欧というより東欧に近いですから、有り得ると思います。Wikiで正教会を検索してみてください。ややこしいけど、勉強になりますよ。


*shihoさん
宗教は複雑ですね。恵まれていると思いますよ、神にすがらないでも、救いを求めないでも、まあまあ平和に過ごしていかれるのですから。


*なかちゃん
日本は、世界からみたら仏教国なのかな?天皇がおられるから、神道の国?
ワタシの実家は、神道です。でも、あんまり意識したことないです。
お葬式は、無宗教で・・・と思ったりしています。
世界には、神にすがらなければ生きていけない人たちが大勢。でも戦争の火種にもなったりするから、複雑ですね。


*takenokoさん
当然でしょう、お寺は日本の風土に合っていますから。本当に信仰篤ければ、なおさらだと思います。
しかし、ニコライ堂も、代々木にあるモスクもなかなか、味わい深くていいですよ。


*yakkoさん
ワタシも仏教の宗派のことは、分かりません。実家が神道だったせいもあるでしょう。主人のほうは、真言宗?かな。自分でも分からないといっています。それほど、宗教というものが毎日の生活に浸透していないからでしょうね。

3回もお手数かけました。ワタシもこの間、同じことやってました。


*nomuさん
脚が不自由だと、こういう特権もあるわけで・・・・町行く人たちを観察したり、全然関係ない写真撮ったり・・・・でないと、とてもカメラを構えているヒマがありません。
マイ・スタイル、添乗さんも快く許してくれましたから、嬉しかった。
by okko (2016-11-06 14:30) 

sasasa

仏教でも宗派によって違いがあるように、
キリスト教でも違いがあるのですね。

by sasasa (2016-11-06 15:48) 

okko

*sasasaさん
東と西でだいぶ違いがあるようです。難しくて、キリストをハリストスと呼ぶ、とか十字の切り方とか、細かい所作にまで違いがありすぎて、追いついて行かれませんでした。
仏教にはそれほどの違い、ないんでしょ?お経が違うくらいしか知りません。
by okko (2016-11-06 15:58) 

cooper

私も宗教とは?です。内外で そのことで争い事もあるわけですから。
私宅には仏壇があり 夫の両親と幼い姉のお位牌があります。
朝のお物飯とお参り(お願いばかり)はかかしませんが、宗教と云えるのかな?
by cooper (2016-11-06 16:09) 

旅爺さん

okkoさんは凄い!”爺は読んでも読んでも頭に入りません。
↑ 皆さんは頭がいいんですね。スペインにはジプシーが多かったです。
by 旅爺さん (2016-11-06 18:09) 

OJJ

教会の歴史はサッパリ理解できません。3つの宗教の聖地がほぼ同じなんでしょ・・
by OJJ (2016-11-06 18:48) 

お茶屋

こういった観点で協会を見たことがありませんでした!
またまた勉強になります!
by お茶屋 (2016-11-07 10:31) 

okko

*cooperさん
それと、神に縋らなければならないような境遇に遭わないから、宗教心も薄いんでしょうね。戦争中は天皇陛下が神さまだったし・・・・。

隣に住む義兄の家にあります。お命日にお詣りするくらいです。


*旅爺さん
書いているワタシも、まだ読んでいるけど、ハッキリしていません。笑
ジプシーは、何処にでもいますよね。語源が分かって面白かった!


*OJJさん
イスラム、ユダヤはチョイ違うけど、なんでキリスト教が別れたのか、ゴチャゴチャ。
日本は平和です。あ、駆け込み寺ってあったけど、あれは身の危険?


*お茶屋さん
そんなに勉強しないでください。書いている当人が分からないのですから。
ただ、要塞教会という存在に驚いたのは確かです。
by okko (2016-11-07 11:31) 

michan

キリストもいろんな種類がありますね。信仰する気持ちは色々あって良いのだと思います。いつかは、みんな同じ場所にいくのだから。多分ね。
色んなことを、okkoさんのブログで学びます(╹◡╹)
一度ゆったりと海外にも行きたいなぁ
( ͡° ͜ʖ ͡°)
by michan (2016-11-07 21:18) 

テリー

要塞教会ですか、知りませんでした。
しかも、宗教が正教とは、ーー。
正教と言えば、ロシア正教、タマネギ型の教会を思い出します。
by テリー (2016-11-07 23:28) 

トモミ

御存知かもしれませんが、私はこーゆーお話し、大好きです(笑)!!
それにしても、尋常じゃない教会の数に見受けられます…
by トモミ (2016-11-08 07:01) 

きまじめさん

要塞教会、初めて聞いた言葉です。
そういうのが存在したという事は、それだけ世が乱れていた事なのでしょうね。
特に外国の宗教のことは全く分かりませんが、
目の手術をした病院のすぐ下がニコライ堂で、朝に突かれる鐘の音が
とても美しく響いてきた事をいまも思い出します。
by きまじめさん (2016-11-08 21:39) 

nikkin

教会がいっぱいあって、それぞれがどちらかと言えば豪華絢爛。
貧しい人たちがお金を出し合って豪華な教会を建てる。考えようによっては悲しい定めだと思います。
by nikkin (2016-11-09 09:19) 

okko

*michan
そうねぇ~、ワタシにもはっきりとは理解していません。
宗教って、なんの為にあるんだろう? 形式的なのもあるし、心から縋りたい、貧しい生活から頼る人も大勢いるでしょうし。勉強しましょう。


*テリーさん
それぞれの国、(バルカン半島)は殆ど正教(Orthodox Chirch)で、ルーマニア正教とブルガリア正教とは、また何処かが微妙に違う、ロシアの玉ねぎ型はロシア正教の象徴なんでしょう。難しいですね~~。


*トモミさん
そうなんですか?  ワタシも嫌いじゃないけど複雑過ぎると、面倒くさくなる方です。終戦まで、日本人にとって、神は天皇でしたからね、そのせいも宗教に対する関心が薄かったと言えるかも知れませんね。一人勝手な解釈です。


*きまじめさん
何時、どこから、どんな敵が侵略してくるかわかりませんから、避難する場所が必要だったのでしょう。
ニコライ堂、中もキレイですよ。だいぶ前にわざわざ見にいきました。


*nikkinさん
豪華絢爛なのは、ローマンカソリックだけじゃないでしょうか?
後は、壁画とかイコンとか・・・イスラムに至っては、礼拝用の1人用の絨毯が並んでいるだけ、神頼みを心からしなければならなかった人たち、気の毒だったと思います。


by okko (2016-11-09 10:18) 

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